韓国、製造業就業者数16ヶ月連続減少、失業率がIMF以来最悪の数字

就業者数1年6カ月ぶりに最大幅増加も失業率19年ぶりの悪い数字、製造業・経済のカナメが’ぐらり’

※今回の記事は、記事の途中でレポートの各種資料を挿入する形で解説を入れていくことにいたします。

先月の就業者数の増加幅が29万人を上回り、3カ月連続20万人台を超えた。1年6ヶ月ぶりに最大幅の増加である。ただし、韓国経済の主力産業である製造業の就業者数は、16ヶ月連続で減少を続け、悪化の一途をたどっている。半導体を含む電子部品と電気機器部門の業況が低迷しているためだ。経済のカナメである30・40代の不振も相変わらずで、失業率は7月の時点で19年ぶりに最も高かった。政府は、投資・輸出・内需の活性化を通じて、下半期の雇用環境の改善に乗り出すことにした。

統計庁が14日に発表した「7月の雇用動向」によると、先月の就業者数は2738万3000人で、1年前より29万9000人(1.1%)増加した。

就業者数の増加幅は昨年5月以降、3カ月連続で20万人を超えた。今年に入って1月(1万9000人)と4月(17万1000人)を除けば、すべての月で20万人を超えた。増加幅は昨年1月(33万4000人)以来18ヶ月ぶりに最高の数字だ。

MEMO

記事で説明されている”就業者数の増加幅”というのは、前年同月比での就業者数の増減になります。したがって、下図をご覧いただくと一目瞭然ですが、2018年は1月以外に20万人を超えた月はありません。したがって、比較対象の数字が悪い年と比較すると良い数字となる傾向があります。2018年は景気はよかったのですが、就業者数が増加しないという環境でした。

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就業者数が前年と比較すると約30万人増加していますが、前月比では2万5千人程減少しています。就業者数は男女ともに前年同月よりも増加しておりますが、女性の増加数が多いです。主に女性の就業者数が増加したということは、サービス業関係の就業者数が増加したのではないかと予想できますが…

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産業別に見ると、保険業・社会福祉サービス業(14万6000人)、宿泊・飲食店業(10万1000人)、芸術・スポーツ・レジャー関連サービス業(6万5000人)などの順で増加した。外国人観光客が増加し、飲食店業を中心に就業者数が増加した。

一方、製造業の就業者数(-9万4000人)は、16ヶ月連続で減少し、悪化が続いている。統計庁は、半導体を含む電子部品と電気機器部門の業況が低迷の影響が大きかったと説明した。

製造業の低迷は、卸売業者や小売業者まで続いた。卸売業者や小売業者の就業者数が8万6000人減少したのである。続いて、行政・国防・社会保障行政(-6万3000人)、金融・保険業(-5万6000人)などの順で減少した。

MEMO

やはり、サービス業系の就業者数が増加しております。増加した要因を外国人観光客数の増加としていますが、確かに中国人観光客は増加傾向になるようです。

下の表は産業別の就業者数の資料になりますが、製造業従事者数の減少は韓国にとっては大問題と言えますが、製造業の場合、①景気の問題、②最低賃金の問題、などから海外に進出していると思われる傾向が強く、今後も製造業従事者数は減少するのではないかと思われます。

金融系の就業者数も減少傾向にありますが、日本と同じく対人業務が減少傾向にあり、リストラをしているので、この業種の就業者数が増加するのは期待できないと思われます。

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従事地位別就業者数は、賃金労働者のうち常用労働者は43万8000人(3.2%)増加したが、一時的労働者は8万7000人(-1.7%)、日雇い労働者は3000人(-0.2%)減少した。

非賃金労働者の中では従業員のいる自営業者(-13万9000人)の不振が目立った。従業員のいる自営業の数は8ヶ月連続で減少した。過去7月基準で1998年(-27万2000人)以来の最大の数字だ。無給家族従事者も2万4000人(-2.0%)減少した。これに対し、従業員のいない自営業者は11万3000人(2.8%)増加した。

MEMO

常用労働者が増加したというのですから喜ばしいことのように思わなくもないですが…短時間労働者/バイトでも常用労働者ということですので、単純には喜べないところでもあります。詳しくは記事の後で。

ここで気になるのが、”従業員のいる自営業者の減少”ですが、従業員にやめてもらって”従業員のいない自営業者”になったのか?、それとも自営業を辞めて常用労働者になったのか?

個人的には、最低賃金や景気の問題から、多くの方が従業員のいない自営業者になってしまったのではないかと推測しています。

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韓国経済のカナメである30代と40代はまだ不振である。30代は2万3000人、40代は17万9000人減少した。 20代2万8000人、50代、11万2000人、60代37万7000人増加した。

15歳以上の全雇用率は61.5%で、1年前より0.2%ポイント(p)上昇した。経済協力開発機構(OECD)の比較基準である15〜64歳の雇用率は67.1%で0.1%p、青年層(15〜29歳)の雇用率は44.1%で0.5%p、それぞれ上昇した。

MEMO

このところの韓国の雇用情勢の最悪なところは、経済の中心(働き盛り)の30代〜40代の就業者が減少傾向にあることなのです…確かに30代・40代の人口自体が減少傾向なので、就業者数が減少しやすいのは事実ですが、景気が良いときは人口が減少しようがこの年齢の雇用は良いので問題ではないかと思います。


やはり30代・40代の就業者数減少が気になります。

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失業者数と失業率は悪化し、就業者数と雇用率増加とは相反する。先月の失業者数は1年前より5万8000人増えた109万7000人である。失業者は7月の時点では、1999年(147万6000人)以来20年ぶりに最も多い。40代で2万人減少したが、60歳以上(3万2000人)、20代(2万4000人)、30代(1万4000人)、50代(6000人)で増加した。

失業率(3.9%)も2000年(4.0%)以来19年ぶりに最も高かった。特に15〜29歳の青年層の失業率(9.8%)が悪い。1999年(11.5%)以来最も高い。

ジョン・ドンウク統計庁雇用統計課長は「失業者の増加幅が大きい年齢は若年層と60代以上」とし「この年齢層は、雇用率も一緒に上昇した」と述べた。

体感失業率を示す「雇用補助指標3」は1年前より0.4%p上昇した11.9%である。 2015年の統計開始以来最も高い。

MEMO

まずは、全体・男女別の失業者数と失業率から。

男女ともに同程度の失業率になっています。

年齢別の失業者数と失業率の内訳を見ると….

就業者数が減少していて問題だ!とされていた40代の失業者数と失業率は改善…

つまり、40代は、人口が減少しており、失業者も減少、就業者も減少…

体感失業率は、全年代合計が11.9%で、15歳〜29歳までの青年層の体感失業率が23.8%で、体感失業率がものすごく悪いです。

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非経済活動人口は1万5000人減少した1605万人である。求職断念者数は1年前より2万人減の52万6000人で、「休職」の人口は20万8000人増えた209万4000人である。

政府は「対内外経済状況や雇用条件を綿密に監視し、利用可能な政策手段を総動員して、投資・輸出・内需の活性化を通じて、下半期の経済・雇用環境の改善に最善を尽くす」と明らかにした。

MEMO

とりあえず、政府は本当に何かできることがあったらやることですが…輸出は相手国頼りなので、国内投資で内需と輸出を引き上げということになるのでしょうか…できれば良いですね(棒

非経済活動人口は、就業者・失業者などから外れて経済活動に従事していない人たちですが…

まず、男女比などを見てみますと、女性が65%を占めています。

次に、非経済活動人口の方が何をしているのか?ということが次の資料になります。

育児・家事・ご高齢の方は理解できますね。”休職”というのは、1年以上職探しも、職にも付いていない人を言います。200万人いらっしゃいますから、人口5000万人超の韓国からするとかなり多い印象を受けます。

では、”休職”の方の年齢層ですが…

50代以上で60%を占めるのですから、そんなものかなと思うところですが、40代・50代の休職者の増加率は気になるところ…不景気すぎて就活を諦めた製造業に従事していた男性を思い浮かべてしまいます…

 

最後に求職断念者数。表にも入れていますが、定義をお知らせしますと、非経済活動人口のうち、就業の意思とする可能性があるが、労働市場的理由で、過去4週間求職活動をしていない人のうちの1年以内に就職経験がある人を言います。

休職が200万人で求職断念が50万人…250万人が職につくのを諦めているのが韓国の雇用環境の現状ということです。

ファイナンシャルニュース
https://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=101&oid=014&aid=0004277249


8月14日に公表された2019年7月の雇用動向レポートからの記事になります。

参考記事のタイトルとURLを入力してください

レポートを全て読みましたが、

  1. 製造業の就業者数減少
  2. 従業員がいる自営業者の経営環境悪化
  3. 休職・求職断念者数の増加
  4. 体感失業率の悪化

この4つは目立って厳しい状況にあると思います。

また、こちらの資料は労働時間別就業者数ですが、短時間労働者が増加し、長時間労働者が減少しています。これは業種別就業者数で著しい増加を示している保険・福祉業をはじめとするサービス業の就業者の労働時間が短いのではないかと推測されます。

労働者は増加したが労働時間が短く所得は少ない…ということで、韓国の労働環境は悪化の一途….

 

どうなっていくのでしょうか…

政府は雇用を生み出すように〜という記事を頻繁に見かけるのですが…

本当に何か対策されていますか?

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