2019年5月 韓国輸出入動向【詳細】…半導体前年比30.5%減

2019年5月韓国輸出入動向

朝、ニュースが配信され始めた5月の貿易統計なのですが、詳細レポートが出ていなかったので、速報的に下記リンクにてご紹介いたしました。
【5月貿易速報】半導体不振で輸出6カ月連続の下落…5月の輸出9.4%↓

産業通商資源部が、5月の輸出入動向レポートを公開しましたので、こちらの記事で、詳細をみていきたいと思います。
参考 2019년 5월 수출입 동향産業通商資源部

 

2019年5月 輸出入概要


こちらは直近の数字と前年同月比較資料になります。2018年5月が良すぎたということもあり、輸出に関しては、9.4%も減少しています。

 

こちらは、韓国の輸出入額推移グラフとなります。

この流れをみていくと今年は前年比で”プラス”になることは難しいのではないかと….

 

品目別輸出額

次に、品目別輸出額資料をご覧ください。

半導体・石油化学・石油製品・無線通信機器・ディスプレイなど衝撃的なマイナスがありますが…半導体が終わっているのはわかるとして、無線通信機器の大きなマイナスは、スマホやその関連製品の輸出が減少しているということでしょうか…

なお、産業通商資源部レポートの寸評は以下の通り。

無線通信機器
①グローバルでの需要萎縮と基底効果(‘18.5月、+75.7%)などによる携帯電話の完成品の不振
②海外企業の完製品の販売不振により部品輸出が下降傾向で無線通信機器輸出の減少
*無線通信機器の輸出額/増減率(億ドル、%):(‘18.5)16.1(△0.8)→(‘19.5)10.9(△32.2)
*5.1〜25輸出額/増減率(億ドル、%):(米国)2.5(△50.2)、(アセアン)2.3(10.7)、(中国)1.2(△56.8)、(EU)0.8(△35.9)
※基底効果:比較対象が良すぎて悪く見えたり、その反対を意味します

18年5月の実績があまりにも良すぎたと言いたいようです。アメリカと中国への輸出前年同月比減少幅が50%を超えています。

他の輸出品目についての寸評もご紹介します。

 

主な品目別輸出寸評

【減少】

半導体:△30.5%
①単価下落継続
②グローバルIT企業のデータセンター在庫調整継続
③スマートフォン需要停滞
④反動(’18。5月+、44.4%)
5.1〜25 輸出額/増減率(億ドル、%):(中国)21.5(△38.7)、(米国)3.0(△24.7)、(アジア)10.4(△14.6)

 

 

石油化学:△16.2%
①新増設設備の稼働に伴う物量の増加にもかかわらず、
②中国の需要不振
③輸出単価の下落の影響で輸出減少
5.1〜25 輸出額/増減率(%):(中国)11.8(△22.5)、(アジア)3.3(△21.1)、(EU)2.7(△13.3)

 

減少した数字ばかりだと気が滅入るので、以下、増加した数字だけをご紹介します。

【増加】

自動車:13.6%
EU市場の需要減少にもかかわらず、韓国自動車メーカーのSUV・エコカー好調
⇒2桁増加+2カ月連続輸出増加
5.1~25 輸出額/増減率(億ドル、%):(米国)11.8(50.8)、(EU)4.6(△20.1)、(CIS)2.2(21.4)

 

 

船舶:44.5%
①主力船種であるLNG超大型原油タンカー(VLCC)の輸出好調
②’17年受注船舶の本格引き渡しによって3月から本格的に増加傾向持続
5.1~25 輸出額/増減率(億ドル、%):(アセアン)1.1(441.4)、(中南米)1.1(9.0)

 

 

一般機械:5.0%
①中国の景気刺激策(インフラ建設のための債券発行、減税)施行、
②CIS地域の大規模な油田モジュール納品などの影響⇒2カ月連続輸出増加
5.1∼25 輸出額/増減率(億ドル、%):(中国)8.3(0.9)、(米国)5.9(△7.7)、(CIS)2.9(164.3)

 

 

二次電池:5.2%
①電動工具無線掃除機など高出力製品好調、2世代電気自動車生産量拡大
②輸出上位地域である米アジア好調⇒32ヵ月連続増加
5.1∼25 輸出額/増減率(億ドル、%):(米国)0.7(8.2)、(アセアン)0.4(23.1)

 

 

電気自動車:58.0%
①米国(インフラ環境の良好)中心に、グローバル環境にやさしい市場拡大
②韓国企業の電気自動車集中投資⇒28ヵ月連続増加
5.1∼25 輸出額/増減率(億ドル、%):(米国)0.4(389.2)、(EU)0.8(△0.4)

 

 

OLED:3.7%
①モバイル分野で韓国企業の新製品販売好調
②プレミアムTV需要の増加⇒2ヵ月連続増加
5.1∼25 輸出額/増減率(億ドル、%):(アセアン)2.4(24.1)、(中国)2.3(△5.5)

 

国別輸出額

マイナス幅でみると中東への輸出が減少しているのが気になるところですが、主な輸出品目である①自動車、②一般機械、③鉄鋼、④自動車部品すべてが前年同月比10%以上のマイナスだから。国別の寸評がレポートにありましたのでご紹介します。

 

主な国別輸出寸評

【減少】

中国:△20.1%
①米中貿易紛争、中国企業制裁など対外通商環境悪化
②製造業景気不振
③対世界貿易下落などの影響
5.1∼25 輸出額/増減率(億ドル、%):(半導体)21.5(△38.7)、(石油化学)11.8(△22.5)、(石油製品)5.2(△22.8)、(DP)6.4(△26.4)

EU:△12.6%
①EUPMI指数の50以下継続
②特にEU内韓国の輸出1位の国ドイツの経済成長率低下およびPMI減少傾向の影響
5.1∼25 輸出額/増減率(億ドル、%):(自動車)4.6(△20.1)、(半導体)1.0(△37.0)、(船舶)0.1(△98.1)、(無線通信)0.8(△35.9)

中国への半導体輸出の減少(38.7%減)がそのまま半導体輸出30.5%減少に繋がっていることがこれで明らかですね。

 

【増加】

米国:6.0%
①自動車(SUVのラインアップ強化および新型モデルの発売、韓国自動車メーカーのイメージ改善)
②家電(米流通会社の供給先の多角化の影響)
③繊維(最大の競争中国企業との価格競争力)
好調→8カ月連続輸出増加
5.1∼25 輸出額/増減率(億ドル、%):(自動車)11.8(50.8)、(家電)1.7(13.8)、(繊維)1.0(0.7)

CIS:38.8%
①一般機械(海洋モジュール納品の増加、モンゴル政府の製造業の育成政策)
②自動車(地元の自動車販売量減少、不具、韓国産を好む増)
③石油化学(ロシア企業の生産性の低下、カザフスタンの建設景気の活性化)
④家電(カザフスタン景気好調の影響、CIS地域の韓国製品の選好増大)
⇒11月の輸出増加
5.1∼25 輸出額/増減率(億ドル、%):(一般機械)2.9(164.3)、(自動車)2.2(21.4)、(石油化学)0.4(28.7)、(家電)0.1(8.6)

インド:3.6%
①半導体(韓国製スマートフォン現地販売好調)
②繊維(インド繊維市場の持続的な上昇と企業の進出努力の増大)
③家電(エアフライヤーなど韓国製品に対する人気上昇)の好調
⇒9ヵ月連続増加
5.1〜25 輸出額/増減率(億ドル、%):(半導体)1.1(38.4)、(繊維)0.2(0.5) (家電)0.1 (27.7)

日本:2.1%
①一般機械(日本企業の海外受注増加による韓国部品需要増)
②ディスプレー(日本最大のパネル製造会社の設備削減)
③繊維(韓国ファッション人気上昇中)などの好調
輸出増加へと転換
日本輸出額/増減率(億ドル、%):(‘18.5)25.1(15.2)→(‘19.5)25.7(2.1)
5.1∼25 輸出額/増減率(億ドル、%):(一般機械)2.4(10.9)、(ディスプレイ)0.1(23.1)、(繊維)0.6(2.4)

 

日本への輸出が前年同月比2.1%増加しているのが笑えるところでしょうか…日本の部品使えと日本企業には言いたいところですが…。コストなどの関係もあるのでしょうね。

 

国別輸入額

今度は輸入額の表になります。

日本は16.8%マイナスになっているのだが…韓国から日本への輸出は前年比プラスでしたが、日本から韓国への輸入は前年比マイナスです…

 

日韓貿易

日本から見ると韓国から物を輸入するのは増加していて、韓国へ物を輸出するのが減少しているということですが、何をやりとりしているのか?と軽く調べてみたところ日本貿易協会様のサイトから素晴らしい資料が出てきました。

参考 日本貿易の現状 2019日本貿易協会

この数字を見る限り、日本から韓国への輸出が減少しているのは、韓国の”半導体”輸出不振が原因のようです。

 

実は、日本が韓国から輸入しているもの1位が石油製品(ガソリン・灯油・ジェット燃料)だったりします。

 

もし韓国が貿易収支赤字になった場合、2012年12月以来のこととなります。ウォン安ドル高になっていますし、今年起こるかどうかは注目ポイントと言えます。


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