サムスンバイオロジクス粉飾会計事件、捜査進展の予感

サムスンバイオロジクス粉飾会計事件の捜査に進展があったので、ニュースを紹介します。2つの記事を続けて読まれた方が、捜査の流れが理解できるかと思いますので、ちょっと長くなりますが、続けてご紹介します。

「個人の判断」でサーバーを隠したというサムスンバイオロジクス社員「上層部が虚偽の陳述要求」

「ペク某常務などサムスン電子事業支援TFの要求で嘘つく…」ペク常務、逮捕の可能性高まる

 

「サムスンバイオロジックス(以下、サムスンバイオ)粉飾会計事件」を捜査中の検察が「サムスン電子事業支援タスクフォース(TF)側の要求で検察に虚偽の事実を述べた」という陳述を確保したことが分かった。今月8日に拘束され、サムスンバイオセキュリティ実務責任者のアン某氏からだ。彼は会社共用サーバーを工場の床に隠した容疑などで拘束されたが、最初は「個人の判断でサーバを隠した」と検察に供述した。しかし、検察に拘束された後、この陳述が虚偽だったと告白し「上層部」の指示を事実上認めたのである。

10日、国民日報の取材を総合すると、ソウル中央地検特捜2部はアン氏から「ペク某常務など事業支援TF側から虚偽の陳述を求められた」「話をちょっと合わせてほしいとの要求を受けて、私の個人の判断でサーバーとノートパソコンを隠しておいたと述べたが、これは事実ではない」という趣旨の供述を確保した。

アン氏は、サムスンバイオのサーバーセキュリティを担当する実務者である。彼は昨年、仁川松島の工場の床を開けて会社のサーバーとノートパソコン数十台を、その下に隠した疑いを受けている。彼は今年、検察の捜査が始まると、このうちの一部を取り出して毀損した疑いもある。検察は、サーバーに粉飾会計関連資料が含まれていると見て、今月5日アン氏を緊急逮捕した後、裁判所に証拠隠滅などの疑いで拘束令状を請求した。裁判所は「犯罪容疑が相当部分解明され、事案が重大であり、証拠隠滅と逃走の恐れがある」と令状を発行した。

アン氏は、最初は上層部の指示の有無を否定した。ただし、証拠隠滅があまりにも広範囲に行われて代理級職員のアン氏が独断で決められるはずがないという見方が多かった。検察は、安氏を拘束した後、関係者の陳述や物証などを基にアン氏を集中追及し、事業支援TF側の虚偽の供述要求を確認したと伝えられた。ある検察出身の弁護士は「身柄を拘束していない場合は、虚偽の陳述に関する自白を得られなかっただろう」と述べた。

虚偽の要求状況が明らかになり、この日の令状実質審査を終えた事業支援TF所属ペク常務とセキュリティ先進TF所属のソ常務の拘束の可能性はより高くなった。事件関係者を懐柔することは明白な証拠隠滅である。彼らは昨年サムスンバイオとサムスンバイオエピス(以下、サムスンエピス)の従業員を対象に会社のサーバー、ノートパソコンなどを隠すよう指示するなど、グループレベルの証拠隠滅を指示した疑いを受けている。これらの企業に直接訪ねて行き、従業員数十人のノートパソコンや携帯電話を確認して粉飾会計に関連するファイルを削除した疑いも受けている。イ・ジェヨン副会長を意味する「JY」または「合併」「未戦室(※未来戦略室の略)」「VIP」などのキーワードが入ったファイルが削除対象だったという。検察は8日、証拠隠滅教唆などの疑いで、彼らの拘束令状を請求した。

ペク常務側は令状審査で「サムスンバイオ、サムスンエピスの要求に応じて、従業員のファイルを削除したのだ」「個人的な親交がありアドバイスをしただけで、組織的な証拠隠滅の指示ではない」という趣旨で主張したという。しかし、検察は令状審査でペク常務などの虚偽の供述要求の状況を提示し、拘束の必要性を強調したことが分かった。アン氏は、すでに検察に「「サムスンバイオの要請」「個人的な親交」「個人の判断」と話を合わせてほしいとペク常務などから要求を受けた」と供述した状態だ。

検察は、ペク常務などを拘束して上層部捜査に速度を出すという立場だ。検察は証拠隠滅がサムスングループレベルで行われたと報告し、最終指示者が誰であるかを確認するとみられる。捜査が進むと「本流」の粉飾会計捜査の手がかりも同時に解ける可能性が高い。法曹界関係者は「証拠隠滅を指示した人物と粉飾会計を指示した人物は同じはずだ」と話した。ペク常務が所属する事業支援TFは、グループのコントロールタワーの役割をしていた未来戦略室の後身である。検察は、粉飾会計が李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の継承作業と密接に関わっているという疑惑も確認する方針だ。ただし、令状が棄却された場合、捜査にブレーキがかかり、粉飾会計疑惑究明も停滞する可能性が高い。

国民日報
https://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=102&oid=005&aid=0001197495


サンバ証拠隠滅容疑サムスンTF役員拘束

  • 裁判所”容疑の釈明と証拠隠滅を懸念”
  • 証拠隠滅および証拠隠滅教唆などの容疑
  • 検察「高強度」捜査に拍車

 

サムスンバイオロジックスの4兆5000億ウォン台の粉飾会計疑惑関連する証拠を隠滅するように指示した疑いなどを受けるサムスン電子の役員が拘束された。グループレベルでの組織証拠隠滅疑惑を確認するための検察の捜査が加速する見通しだ。

ソウル中央地裁ソン・ギョンホ令状担当部長判事は11日、サムスン電子事業支援TF(タスクフォース)所属ペク某常務とセキュリティ先進TF所属ソ某常務の証拠隠滅と証拠隠滅教唆などの疑いで拘束令状を発行した。

ソン部長判事は「各犯罪の疑いが釈明され、被疑者と関係者の捜査への対応方法と経緯を照らして、証拠を隠滅する恐れがあると認められる」と令状の理由を明らかにした。

ペク常務とソ常務は、バイオロジックスとバイオピース社員が検察の捜査に備えるため、会社の従業員のコンピュータや携帯電話などに含まれている資料を削除したり、隠したりするなど証拠を隠滅する過程を指揮した疑いなどがもたれている。

この事件を捜査中のソウル中央地検特捜2部は、先月29日バイオピースのヤン某常務とイ某部長を証拠隠滅などの疑いで逮捕して捜査している。また、バイオピースの財経チームで使用していた会社共用サーバーを丸ごと自宅で保管していたチーム長級職員を調査し、関連資料を押収した。

今月7日には、バイオロジックス工場を家宅捜索して隠されたサーバやノートパソコンなどを確保した。検察は、ノートパソコン数十台と多数の大容量サーバーなどの関連資料が工場の床下に隠されている状況を確認し、これを押収した。

検察は証拠隠滅のプロセスがペク常務とソ常務などの指揮の下で行われたと見て、彼らを直接呼んで調査した後、8日に拘束令状を請求した。検察は、彼らが未来戦略室の後身として評価されるサムスン電子事業支援TF所属である点に注目しており、証拠隠滅のプロセスがグループレベルで組織的に行われたと疑っている。

この他にも、サムスンバイオの最高財務責任者(CFO)などを最近呼んで、証拠隠滅の経緯について追求したと伝えられた。彼らはTFからこのような指示を受けたと供述したという。

ペク常務などは10日に行われた拘束前被疑者尋問(令状実質審査)を経て、拘束状態で、今後の捜査を受けることになった。検察は証拠隠滅が「本流」の粉飾会計疑惑と関係があると見て、今後の高強度捜査に速度を出す方針だ。

newsis
https://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LS2D&mid=shm&sid1=101&sid2=261&oid=003&aid=0009223768


サムスンバイオロジクスの立ち位置を説明しますと…

サムスンバイオロジクス主要株主は、
・サムスン物産43.4%
・サムスン電子31.4%
となっています。

サムスン電子はみなさんご存知かと思いますが、サムスン物産は、商社・建設を主要事業とするサムスングループの頂点にたつ企業でサムスン電子は一応子会社という扱いですが、4%程度しか持っておらず、サムスン電子の時価総額が高くなりすぎたため、李健煕会長から李在鎔副会長へのグループ承継の問題になっています。

ちなみにオーナー家族のサムスン電子の持分は6%程度で、他のグループ企業(サムスン生命)の保有分を入れて、サムスングループ関係者は、サムスン電子の株式の17%程度しか保有していません。したがって、グループ承継がうまくできない場合、外野から何かされる可能性が0ではないということです。

ちなみに、サムスンバイオエピスという社名が記事に出てきましたが、こちらはサムスンバイオロジクスの子会社です。

さて、そもそもなぜサムスンバイオロジクスが粉飾をしなければならないかと言いますと、やはり、サムスングループTOPの承継問題が絡んでいます。私の頭の悪さでは説明ができないので、ご興味のある方は日本経済新聞のこちらの記事をご覧ください。

サムスンバイオロジクスが粉飾することで、サムスン物産と第一毛織の合併がサムスンオーナー家に有利に働いたことがわかりやすく説明されています。

参考 サムスンバイオ粉飾認定 事業承継へ価値誇張か 日本経済新聞

 

 

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