「最低賃金1000円」への道…日韓で異なる姿

「最低賃金1万ウォン」への道…日韓で異なる姿

  • 日本、経済成長率を考慮し、年間3%台引き上げ目標
  • 企業の支払い能力を考慮も、日韓の政策は対照的

最低賃金の急激な引き上げによる影響が国家経済のあちこちで破裂音を出している。文在寅大統領の公約だった「2020年の最低賃金1万ウォン」達成は事実上難しくなったという評価が優勢だ。しかし、ドア大統領の任期内である2022年までにこれを達成するという政府の意志は確固としたものと見られる。

毎年10%を超える引き上げ幅の「なし崩し的な」最低賃金引き上げは隣国の日本とは対照的な姿を見せているという分析が提起された。現在の経済条件と市場に及ぼす影響を考慮し、無理な引き上げではなく、段階的に最低賃金を引き上げるという点で、韓国と日本の政策が比較されるというものである。

全国経済人連合会傘下の韓国経済研究院は3日「最低賃金の国際比較」報告書を通じてこのように主張した。

レポートによると、安倍晋三首相が2017年3月の最低賃金の全国平均1000円(約1万85ウォン)を達成するという目標を設定した。引き上げ目標値は、韓国と日本が大きな違いがなかったが、引き上げ方式が異なっていた。

日本は韓国とは異なり、急激な引き上げはなかった。そもそも、年間約3%引き上げを目標に、経済成長率を考慮して目標額を達成するという計画を立てたからである。実際に2018年、日本は最低賃金を3.0%引き上げており、2002年以降で最大の上昇幅と呼ばれる今年も3.1%引き上げにとどまった。その結果、日本と韓国の最低賃金の差は2017年1830ウォンから2019年576ウォンに減少した。

日本の最低賃金算定方式の週休手当ての規定がないという点を勘案すれば、2018年から韓国の最低賃金が日本より高かった。

また、日本は、最低賃金を決定する際に「労働者の生活費」、「類似労働者の賃金」のほか、企業の付加価値額、経常利益などの資料をもとに「通常の事業の賃金支払能力」も反映していると報告書は指摘した。これは労働者だけでなく、賃金を負担する主体の状況も一緒に検討しているという意味だ。

これに対し、韓国の最低賃金法は、企業の支払い能力を決定基準に含まれていない。これを補完するために、昨年、雇用労働部が最低賃金決定体系の改編を議論する時に、草案には、企業の支払い能力を含めたが、最終的には除外されたまま国会に発議されて係留中の状況である。

8月に、2020年の最低賃金決定の時期を控えているが、その間の関連法案が処理されない場合、最終的に企業の支払能力を無視した最低賃金引き上げが行われるだろう。

チュ・グァンホ韓経研雇用戦略室長は「週休手当てを含む最低賃金が1万ウォンを超えて負担が増えており、国民総所得比の最低賃金がOECDの中で最も高い」とし「日本は、企業や経済に及ぼす影響を考慮して最低賃金を決定していることを参考にして、最低賃金の決定基準に企業の支払い能力を含める必要がある」と強調した。

ヘラルド経済
https://news.naver.com/main/ranking/read.nhn?mid=etc&sid1=111&rankingType=popular_day&oid=016&aid=0001531173&date=20190504&type=1&rankingSeq=8&rankingSectionId=101


最低賃金施策についての日韓比較記事をご紹介しました。昨日、ご紹介した記事を別の切り口で紹介しています。
韓国、所得に対する最低賃金の割合”OECD1位”

 

とりあえず、文在寅が大統領になって最低賃金が爆上げされたということはご存知の方は多いかと思いますが、それ以前の最低賃金はどんな感じだったのかまでもご存知の方は少ないと思いますので、1990年から2019年までの韓国の最低賃金推移をグラフにしてみました。

1990年と比較すると最低賃金が12.1倍も増加していますね〜倍率だけはうらやましい…

 

 

日本は韓国とは異なり、急激な引き上げはなかった。そもそも、年間約3%引き上げを目標に、経済成長率を考慮して目標額を達成するという計画を立てたからである。

確かに、経済成長率が爆上げしているのであれば、最低賃金も爆上げしても問題ないと思いますので、韓国の経済成長率と最低賃金増加率、物価上昇率を比較してみました。2018年までなのは、当然ですが経済成長率・物価上昇率が出ていないためです。

経済成長率と物価上昇率は、大まかに見ると右肩下がりのグラフになっていますが、最低賃金増加率は2009年までは経済の成り行きで乱高下していますが、2010年からは右肩上がりになっており、2018年はジャンプアップしています。

 

さらに、1990年以降の大統領ごとの平均最低賃金・平均経済成長率・平均物価上昇率・平均所得増加率をまとめてみました。盧泰愚元大統領と朴槿恵大統領は4年平均で、文在寅大統領は1年〜2年の平均となります。

単位:% 賃金増加:A 経済成長:B A/B 物価上昇:C A/C
盧泰愚 8.3 7.2 1.15 11.2 0.7
金泳三 8.1 5.4 1.52 5.5 1.5
金大中 9.0 7.0 1.29 2.7 3.4
盧武鉉 10.6 4.5 2.39 3.2 3.4
李明博 5.2 3.2 1.62 2.6 2.0
朴槿恵 7.4 3.0 2.45 1.2 6.1
文在寅 13.6 2.7 5.05 1.5 9.2

なお、期間は、決定した最低賃金年度で期間を取っており、在任期間とは異なっております。
1990〜1993:盧泰愚
1994〜1998:金泳三
1999〜2003:金大中(左)
2004〜2008:盧武鉉(左)
2009〜2013:李明博
2014〜2017:朴槿恵
2018〜2019:文在寅(左)

表を見ると、左派系の大統領のときに最低賃金が大幅に増加する印象を受けます。文在寅政権の最低賃金爆上げは目立ちます。文在寅大統領が最低賃金を爆上げしているのは事実ですが、他の大統領が最低賃金をあまり上げていないというわけではありません。

むしろ、経済成長にあわせて、上手に最低賃金を上げている印象を受けます。

 

このペースで上げていくと自動車会社なども最低賃金違反にされてしまい自動車業界は本当に痛い目に遭いそう…なんで貴族労働者の賃金が最低賃金違反にされるかは、こちらのリンクをご参考にしてください。
韓国自動車業界崩壊の危機(人件費問題) 自動車業界のいびつな賃金体系にも問題はありますが、これを大きく変えるには、労組の同意が必要でしょうし、そうなるとさらに人件費を上げろと言いかねないので、韓国の自動車業界の高人件費構造は永遠に解決しなそうですね。

文在寅政権があと3年任期がありますが、韓国経済に相当な打撃を与えそうで…怖い(笑)

 

 

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