文在寅政権、ユートピア夢見た所得主導の成長も雇用大乱ブーメラン

文政府2年、ユートピア夢見た所得主導の成長…雇用大乱ブーメラン

  • 昨年の就業者数は9万7千人止まり…9年ぶりに最低
  • 急激な最低賃金引き上げの副作用議論…解決策はまだ
  • 既存の労働者保護重点を置い…自営業死角露出
  • 今年に入り回復の兆し…国内外の景気鈍化がカギ

文在寅大統領は就任最初の週の2017年5月16日、大統領直属の雇用委員会を発足し、直接委員長を務めた。雇用委員会上の設立は、雇用政府を標榜した文大統領の1号指示である。青瓦台の執務室で雇用状況板を設置し、毎日数値の報告を受けるなど雇用創出のために、政府レベルの役割を強調した。

しかし、文在寅政権の2年間で雇用率は低下し、青年雇用は深刻化したという点で、雇用政策は落第点というのが一般的な評価だ。最低賃金の引き上げなど自滅感を与えた影響が大きかった。

文在寅大統領は今年初めの新年の記者会見で「最もつらく残念だった点は、雇用不振」とし「政策基調は維持するものの、最低賃金などについては補完する」と述べた。

 

昨年の就業者数は9万7千人止まり… 9年ぶりに最低

このような評価は、数値が示している。過去2018年の就業者数は9万7000人の増加にとどまった。2009年以来、9年ぶりに最も低調だった。当時、世界金融危機の影響で8万7000人減少した。昨年2月に10万人台に落ちた月別就業者数の増加は、7〜8月に1万人未満に減るなどマイナス転換危機直前まで行った。失業率も3.8%と、2001年の4.0%以来17年ぶりに高い数字になった。

政府は雇用創出に数十兆ウォンを注ぎ込んたが、雇用崖を越えるには力不足だった。

特に青年就業問題は深刻な水準だ。青年層(15〜29歳)の拡張失業率は22.8%(雇用補助指標3)で、1年前より0.1%ポイント上がった。自動車・造船などの伝統的な形の製造業が不況の沼に落ち、経済の中心を担当している40代も次々会社から追い出された。

 

急激な最低賃金引き上げの副作用…危機の小商工人

伝統製造業の構造調整と人口の高齢化などの社会構造の悪材料の影響が大きかった。しかし、泣きっ面に蜂で政策の失敗まで重なり、雇用難が深刻化したという点で、最悪の就職難の責任を回避するのは難しい。

2017年6470ウォンだった最低賃金を昨年8350ウォンと2年間で29.1%上げたのが代表的である。非正規職の正規職化も大々的に推進した。所得主導の成長というユートピア型経済政策を成功させるためのものだ。

政府の望み通り、昨年の国内正規(常用労働者)の数は34万5000人増えた。しかし、全体の労働者の4分の1を占める自営業者(非賃金労働者)の数は5万2000人減少した。建設景気悪化の中、一時雇い・日雇い労働者数も大幅に減少した。

中小企業は、求人難に苦しみ、青年層は、大企業や公務員の就職にこだわる”雇用ミスマッチ”の問題も解決できなかった。政府は、中小企業に就職する若年層に各種特典を掲げたが、これも大きな効果を見ていない。

 

今年に入り雇用回復の兆し…国内外の景気鈍化”変数”

今年に入り、一部で雇用回復の兆しを見せている。今年2月の就業者数の増加が26万3000人で、昨年1月以来13ヶ月ぶりに20万人台を回復した。3月にも25万人で2ヶ月連続20万人台を維持した。雇用悪化の主原因である製造業の構造調整が終わって回復期に入った中、政府が莫大な予算を投入して、自営業者や小商工人などのサポートを強化したことも幸いした。

しかし、景気減速の流れが継続深化しており、現在の雇用回復が続く続くのかは断言するのは難しい。韓国銀行が先月25日に発表した今年第1四半期の国内総生産(GDP)で前期比の成長率は-0.3%で、2008年第4四半期以降、10年1四半期ぶりに最も大幅に下落した。

同じ期間の企業の設備投資の減少幅10.8%でIMF通貨危機時の1998年第1四半期(-24.8%)以来、21年ぶりに最も低かった。私たちの経済を引っ張ってきた輸出も昨年12月以降、4月まで5ヶ月連続で前年比で減少した。

政府が最低賃金引き上げ速度調節と労働時間短縮の影響を緩和するために推進した最低賃金決定体系の改編や弾力労働制期間拡大法案が”動物国会”に足を引っ張られて漂流していることも悪材料だ。

ソン・テユン延世大経済学部教授は「深刻な実体経済の危機状況」とし「労働費用の引上げが国内消費環境の改善ではなく、輸出価格競争力の弱体化と雇用の負担を増加させ、投資の不確実性を高めている」と診断した。

彼は続いて「企業の投資心理を改善するために、現政府が掲げた所得主導の成長の軌道修正のために明確な信号を送らなければならない時点」と強調した。

edaily
https://news.naver.com/main/ranking/read.nhn?mid=etc&sid1=111&rankingType=popular_day&oid=018&aid=0004367674&date=20190502&type=1&rankingSeq=7&rankingSectionId=101


文在寅政権の雇用問題に関する記事で、よく読まれている記事にランクインしていました。

文章の最初から数字を中心に確認をしていくことにします。

過去2018年の就業者数は9万7000人の増加にとどまった。

年間就業者数増減をグラフにしてみました。

2018年の就業者数増加が著しく悪いことがわかります。輸出は好調で史上最高!と言われた裏で、造船・建設などの業種でリストラがあり、新規就業者数が増えませんでした。

 

失業率も3.8%と、2001年の4.0%以来17年ぶりに高い数字になった。

失業率をグラフにしました。

韓国の場合、若年者層の失業率の高さが特に問題にされています。そこで記事では以下の記事があります。

 

特に青年就業問題は深刻な水準だ。青年層(15〜29歳)の拡張失業率は22.8%(雇用補助指標3)で、1年前より0.1%ポイント上がった。

上の失業率のグラフで15歳〜29歳までの失業率が9%〜10%の間を推移していますが、韓国国内では、失業率の数字が低すぎて、実態を反映していないということで、より実態を反映させるために”雇用補助指標3″というものを作りました。この雇用補助指標3拡張失業率と呼び、韓国の方はこの数値を“本当の失業率”として理解をしています。以下、表にしました。2015年から取られている統計で、年間のものと月間のものを用意しました。

記事で言われている22.8%というのは、2018年の年間の数字で、2019年に入っても悪化の一途をたどっており、月間推移を見ると今年3月には25%を超えています。つまり、4人に1人が失業ということです。

 

自動車・造船などの伝統的な形の製造業が不況の沼に落ち、経済の中心を担当している40代も次々会社から追い出された。

こちらなのですが、文在寅政権の雇用政策は、高齢者を雇用することが中心になり、40代にとっては雇用は減っているようです。以下の図は2016年と2018年の各種数値の増減をまとめた資料になります。

クリックすると拡大します

40代だけで読み方を説明しますと、40代の人口は18.3万人減少し、人口減少の内訳として、経済活動人口は14.7万人減少し、非経済活動人口は3.6万人減少しました。経済活動人口が14.7万人減少しましたが、その内訳としては、就業者は16.6万人減少して、失業者は1.9万人増加しました。という感じで読むことができます。

人口が減少しているのに失業者が増えているというところがポイントで、記事の通り、40代も会社から追い出されたのだろうと想像できます。40代の失業率が最も悪化しているのも注目ポイントと言えます。

 

2017年6470ウォンだった最低賃金を昨年8350ウォンと2年間で29.1%上げたのが代表的である。

参考までに、以下のように最低賃金が増加しています。カッコ内の数字は増加率。

  • 2015年 5580ウォン
  • 2016年 6030ウォン(8.1%)
  • 2017年 6470ウォン(7.3%)
  • 2018年 7530ウォン(16.4%)
  • 2019年 8350ウォン(10.9%)

韓国では、最低賃金政策は、完全に失敗扱いされています。

 

非正規職の正規職化も大々的に推進した。所得主導の成長というユートピア型経済政策を成功させるためのものだ。

政府の望み通り、昨年の国内正規(常用労働者)の数は34万5000人増えた。しかし、全体の労働者の4分の1を占める自営業者(非賃金労働者)の数は5万2000人減少した。建設景気悪化の中、一時雇い・日雇い労働者数も大幅に減少した。

こちらですが、以下の雇用内容別の資料の通り、常用労働者は増加しました。

しかし、問題は、記事では言及されていませんが、常用労働者は増えましたが、同時に短時間労働者が増加していることなのです。

常用労働者が増加しましたが、増えたのは、短時間労働の常用労働者であって、俗にいう”正社員”ではない労働者が増えたのではないかと思われます。年齢別の就業者数増減も併せてかんがると、高齢者の常用労働者で、短時間労働者の数が増加したが、40代の常用労働者で長時間働く労働者は減少したと推測できると思います。

 

どの年代の労働者も増やしたいところでしょうが、公共事業ばかり増やして60歳以上の労働者を増やしても仕方がないので、製造業などの基幹産業に従事してもらいたいところですが、自動車産業や造船業は、労組や不況の影響で増やすに増やせない…という苦しい状況下に、文在寅政権は置かれていますが、今後はどうなることか。。。

 


クリックお願いします

コメントを残す