【韓国4月輸出統計】半導体・中国景気のため4月の輸出2.0%↓…5ヵ月連続下落

半導体・中国景気のため4月の輸出2.0%↓…5ヵ月連続下落

  • 半導体除くと0.8%増加…自動車5.8%↑、船舶53.6%↑
  • 輸入447.4億ドル2.4%↑…貿易収支41.2億ドル87ヵ月連続黒字
  • ソン・ユンモ長官「2段階の輸出の活力促進団稼動、現場で取りまとめたい」

 

輸出が5ヵ月連続下落傾向をみせている。輸出”物量”は増えたが、半導体や石油化学などの輸出単価の下落と中国景気の鈍化が続いているためと分析される。

産業通商資源部は4月の輸出額前年同期より2.0%%減少した488億6000億ドルを記録したと1日明らかにした。

輸出は昨年12月(-1.3%)を皮切りに、今年1月(-6.2%)、2月(-11.4%)、3月(-8.2%)に続いて4月まで5ヵ月連続減少している。ただ、輸出減少幅は2ヵ月連続して減速した。

4月の輸出の全体物量は2.5%増加した。品目別の物量が先月25日基準の自動車(+14.8%)、二次電池(+13.6)、石油製品(+11.7)、バイオヘルス(+8.6)、石油化学(+7.6)、機械(+4.3)などは増加した。一方、鉄鋼(-2.3%)と半導体(-0.9%)などは減少した。

全体の物量が増えたにも関わらず、半導体単価の下落や需要の不振が4月の輸出に打撃を与えた。実際に4月の輸出は半導体を除けば、0.8%増加したと集計され、半導体が輸出減少の主な要因として把握される。

半導体輸出額は84億5500万ドルで前年より13.5%減少した。これは、半導体単価が51.6%も大幅に下落したためと解釈される。世界的なIT企業のデータセンターの在庫調整が続いており、中国へのスマートフォン需要低迷も悪影響を及ぼした。

石油化学輸出額は38億9400万ドルで5.7%減少した。輸出物量が7.6%増加したにもかかわらず、世界的な需要鈍化と米国の供給量の拡大による輸出単価の下落が主な要因として作用した。

一方、自動車(+5.8%)や船舶(+53.6%)、一般機械(+0.3%)など、主力品目をはじめ、バイオヘルス(+23.3%)、二次電池(+13.4%)、電気自動車(+140.1)など新輸出成長のエンジン品目は好調を持続した。

地域別では、中国と日本の輸出は減少したが、減少率は緩和されている。米国と新興市場のベトナム、インド、独立国家連合(CIS)、中南米輸出は増加傾向を持続している。

中国輸出は前年より4.5%が減り、6ヵ月連続減少した。ただ、景気てこ入れ策や中国の世界輸出の拡大などにより、中国の輸出減少率は減速している。

米国の輸出は韓国企業の完成車需要の増加による’自動車’、米国の設備投資の増加影響を受けた’一般機械’、5世代(5G)通信網の建設や企業の現地設備供給の増加による’無線通信機器’のおかげで7ヵ月連続増加した。

インドへの輸出も8カ月連続で増加した。韓国製スマートフォンの現地販売の好調による”半導体”、インド内の韓国企業の完成車テスト進行による部品輸入増加による”自動車部品”、インド繊維市場の持続的な上昇傾向に躍った”繊維”などが肯定的な影響を及ぼした。

輸入は前年同期比2.4%増えた447億4000万ドルを記録した。 貿易収支は41億2000万ドルで87ヵ月連続黒字基調を維持した。

ソン・ユンモ産業部長官は「根本的な輸出体質改善に向け、先月30日’システムの発展戦略’を皮切りに、未来の自動車・バイオヘルス・素材部品装備の発展戦略を逐次に樹立する」、「産業競争力強化と新輸出成長動力の発掘に心血を注ぐ」と説明した。

ソン長官は「2段階の輸出活力促進団を5月から稼動して現場で隘路事項を積極的に解消して輸出現場を訪問し、輸出企業をさらに細心に支援する」、「輸出の活力向上に向けて、今回の補正予算に貿易金融・海外マーケティングなどに3233億ウォンが編成されたが、早期に確定される必要がある」と強調した。

newsis
https://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=101&oid=003&aid=0009206338


通商産業資源部が発表した”2019年4月の輸出入動向”からの記事。
参考 2019년 4월 수출입 동향通商産業資源部

通称産業資源部が出したレポートで言及されているからですが、各誌、今まで見かけなかった「輸出物量が増えた」という内容を記事にしていました。

輸出した物の数・量が増えたが単価が減少しているので、結局、一番有用な”輸出額”が減少したということが言いたいので、「輸出物量が増えた」と言い出したのでしょう。普段使いもしない物差しを持ち出されるので、理解するまでに時間がかかってしまいました。

 

以下、通称産業資源部のレポートをまとめたものになります。

月間輸出・輸入のまとめ


輸出は2.0%減少も、輸入は2.4%増加しています。1日平均の輸出額が減少しているが、”輸出量”は増えているとレポートで言いたかったのはこのためでしょうか。輸出が減少していますが、輸入は増えていますが、原因としているのが原油やガスの価格上昇とのことです。

 

月間輸出・輸入の推移

次に、2016年からの月間輸出・輸入の推移を見ていきましょう。

グラフを見る限りでは、2017年よりは悪いですが、それ以前よりは良い数字なので、絶望するほど悪いという訳ではないという印象を個人的には受けます。輸出の20%を占めている半導体が、2017年から2018年までは”超好調”でしたが、記事の通り10%以上減少しているので、他の産業が大幅な増加がない限り、当然輸出額は減少するだろうと…

 

品目別の輸出額


20品目のうち9品目が前年同月比で増加しています。船舶、バイオヘルスと農水産物の増加が目立ちます。主要13品目のうち前年輸出実績の33%を超えている品目が船舶(37%)と自動車(34%)で、他は同じかそれ以下で、前年の33%を大きく下回る品目は、半導体(25%)、ディスプレイ(27%)、無線通信機器(26%)、コンピューター(22%)です。すべて、サムスンが絡んでいる製品ばかりです。

 

国別輸出額

以下、気になる国だけ通商産業資源部の評価をご紹介いたします。

中国の前年同月比減少が続いています。
(中国)
①半導体(現地業界の半導体購入時期の調整)
②一般機械(中国産製品を好む拡大)
③石油製品(中製造業景気減速)
④ディスプレイ(OLEDパネルの生産量の増加)など不振
⑤前年度基底効果(’18。4月+23.1%増)と輸出の減少

 

日本への輸出も相変わらずでした。
(日本)
①鉄鋼(日本国内粗鋼生産量の増加に伴う対日輸出の減少)
②石油化学(日本企業の在庫調整による需要の低下)
③自動車部品(韓国車の部品輸入先であるN、H社の自動車生産量の減少)
④無線通信機器(通信機器と端末料金分離法案通過に電話料金引き下げ期待による購入延期)など不振

*日本輸出額/増減率(億ドル、%):(‘18.4)24.8(17.8)→(‘19.4)22.8(△8.2)
*4.1∼25日、輸出額/増減率(億ドル、%):(鉄鋼)2.7(△4.1)、(石油化学)1.2(△36.8)、(自動車部品)0.5(△20.4)、(無線通信)0.3(△7.6)

N社とH社は、自動車部品を韓国から輸入しているようです。

 

中東への輸出が激減しています。
(中東)
①自動車(景気後退などによる現地消費者の購買力弱まり)
②一般機械(設備稼働率の低下、企業の投資心理の萎縮)
③鉄鋼(鋼材単価引き上げに伴う需要の縮小、一部の国の自国産製品の保護をのための手数料徴収)
④石油化学(トルコの最初の大型製油所の稼働、イラン輸出の減少)など不振

ベトナムへの評価が見たかったのですが、なぜか存在せず…たぶん、Galaxy関係なのかな?という印象。

 

 

国別輸入額

日本・EUからの輸入が減少していますが、具体的に何が減少しているのかが通称産業資源部のレポートではさっぱりわかりません。

そこで、韓国関税庁で、今年の1月〜3月までの輸入量と前年同期間の輸入量の比較を行い、以下の品目の輸入額が激減していることがわかりました。品目の前の数字は品目コードです。

Code 品目 前年同月比減少開始月 減少率
848620 半導体デバイスや電子集積回路製造用の機械と機器 2018.9 70%
847170 記憶装置 2019.1 69%
903141 半導体ウェハと素子検査用や半導体素子の製造に使用されるフォトマスク(photomask)やレチクル(reticle)検査用 2019.1 61%

結局、すべて半導体系の品目のように思えます….
ちなみに、他の品目でマイナスが大きいのは、石油・石炭などの原材料系品目となります。

韓国で景気回復と言えるためには、この辺りの品目の輸入額が前年同月でプラスに転換したときなのだと思います。

 


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