アシアナ航空問題、財務改善協議本格化

錦湖・産銀財務改善協議本格突入

  • 朴三求会長、株主総会で正式に辞任
  • 産銀”大株主の真剣さを見る”
  • 朴会長の長男朴世昌社長
  • “辞任を歪められないことを望む”
  • 非常経営委への参加を考慮

 

朴三求(パク・サムグ)錦湖(クムホ)アシアナグループ会長が29日、アシアナ航空の親会社の錦湖産業取締役を公式に辞任した。朴会長が経営から手を引き、錦湖アシアナグループとKDB産業銀行間の財務改善協議が本格化する見通しだ。産業銀行は「大株主と会社の市場信頼回復努力」を強調するなど厳格な基準を適用するという立場を明らかにし、市場の関心が集まっている。

29日、業界によると、産業銀行など債権団はアシアナ航空への融資満期延長などについて、錦湖産業と約定(MOU)交渉に本格突入した。 昨年4月6日に結んだ財務改善MOUの期限が来週に迫ったためだ。業界では、MOUは延長されるものと見ながらも、MOU延長を前後に、債権銀行と錦湖アシアナグループの間で、力比べがあると見ている。産業銀行関係者はこの日「代表取締役を退いたからといって、産業銀行が金融支援をするべきではない」とし「筆頭株主の真剣さと錦湖側から提出する履行計画内容などを総合的に検討する」と述べた。

大株主の市場信頼回復努力の事例としては、私財拠出や株式売却などが取り上げられている。債権銀行関係者は「朴三求会長は代表取締役を辞任したが、アシアナ航空の財務構造改善に関しては実質的な変化がまったくない状況だ」とし「筆頭株主の真剣さに関しては経過を見守らなければならない」と述べた。錦湖アシアナグループは債権銀行の融資の満期がすべて延長されても、4月に600億ウォン規模の会社債など、四半期ごとに3000億ウォン程度の債務返済をしなければならない。流動性確保目的で3月末を目標として募集していた650億ウォン規模の永久債を発行しなおすことができるかもカギだ。

格付け引き下げリスクを減らすための追加努力も必要だ。第1四半期財務諸表からは新しい会計基準(IFRS-16)によって航空機運用リースを負債として反映しなければならない、負債比率が840%まで高くなるという分析も出ている。未来アセット大宇のイ·ギョンロク研究員は「投資者が現時点で最も懸念しているのは、信用等級が現在のBBB-からBB級に下げられた場合、長期借入金と資産流動化債務に対する早期支払事由が生じるという点」とし「一部の債務不履行や期限利益喪失事由が発生すれば、社債や金融リースでも(償還)トリガーが発動されるため、流動性圧迫が大きくなりかねない」と分析した。

朴三求会長の長男であるアシアナIDTの朴世昌(パク·セチャン)社長も、グループの経営正常化に向けた役割を果たす考えを明らかにした。

朴社長はこの日、アシアナIDT株主総会場で記者団に対し、父親の辞任について「辞任することの真剣さが歪められないことを望む」と強調した。また、グループの状況と運営について「私も外部の心配に深く耳を傾けている。アシアナIDT社長として最善を尽くす」と述べ、まず現在の立場で自分のできることをしていきたい意向を示した。その一方で「非常経営委員会が構成されたと聞いているが、必要であれば参加する」とし「イ・ウォンテ副会長がうまくリードしてくれると思って力を貸さなければならないのなら覚悟はできている」と述べ、今後の経営活動の幅を広げる可能性を開いた。

朴社長は朴三求会長の勇退決定を事前に知っていたかについて「会社で伝えられて知った」と述べた。

財界では、朴会長の勇退で長男である朴社長の動きが広がるという観測が出ている。

一方、同日錦湖石油化学の定期株主総会で取締役に再任された朴賛求(パク·チャング)錦湖石化会長は、実兄の朴三求会長の辞任決定について「残念でならない」と述べた。朴賛求会長はアシアナ航空2大株主として取るアクションを問う取材陣の質問に対して「まだ何もない」、「推移を見守っている」と答えた。錦湖石化はアシアナ航空の持分11.98%を保有し、錦湖産業(33.47%)に続いて2大株主に上がっている。

毎日経済
https://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LS2D&mid=shm&sid1=101&sid2=261&oid=009&aid=0004329442


監査法人(サミル会計法人)の監査意見「限定」から始まったアシアナ航空(錦湖アシアナグループ)問題ですが、今後の観戦ポイントは5つあると思います。

 

【アシアナ航空観戦ポイント】

  1. 財務改善MOUの延長ができるか否か
  2. 信用格付け”BBB-“から下げられるかどうか
  3. 格付けを下げられた場合、期限の利益喪失への対応はどうなるのか
  4. 株主・オーナーの責任
  5. 錦湖石油化学との関係

 

1. 財務改善MOUの延長ができるか否か

MOU自体は延長できるとは思います。しかし、4の内容とも関連しますが、MOUが延長できるとして具体的にどのような内容になるのか?ということが重要です。

現在のMOUでは、非中核企業の売却・余分な資産の売却・永久債の発行などを要求され、負債比率を減らしてきましたが、今回も同じ内容というわけには行かないはずなので、4のオーナー・株主の責任も含めて、具体的な内容がどのようになるのかは注目です。

 

2. 信用格付け”BBB-“から下げられるかどうか/3. 格付けを下げられた場合、期限の利益喪失への対応はどうなるのか

こちらはほぼ格付けが下げられるという雰囲気になっていますので、3の期限の利益喪失時にどのような対応をするのかは注目です。MOUが締結されていれば、産業銀行が何とかするのかなと思いますが…韓国なので、いろんな”ミラクル”が起こって格付けが下げられないこともあり得るかもしれません。

 

4. 株主・オーナーの責任

錦湖産業・アシアナ航空と同じような問題が発生した企業(現代商船・大宇造船海洋・韓進重工業・クムホタイヤなど)では、減資が行われオーナー関係者の持分は100%減資・一般株主の持分は75%減資などの対応がとられ、かつ、私財の提供も求められることもありました。

減資した後に、債権団は、自分たちが保有する債権を株式に転換して、大株主となり経営再建を行うという流れになりますが、債権団が経営債権を行うに際し、どの程度の責任をオーナー関係者がとるのかは気になるところです。

会長の息子が協力するということですが、あなたも株式の持分を100%減資して、私財を提供してください。そして、アシアナ航空には関係しないでくださいという感じになるでしょうか。

会長の息子が社長のアシアナIDTとは何?と思う方がおられると思いますが、システム開発会社でアシアナ航空の連結子会社となります。アシアナ航空絡みの仕事ばかりで売上が出ているような予感しかしませんが、詳しくは存じ上げておりません。

 

5. 錦湖石油化学との関係

朴三求氏と朴賛求氏は兄弟ですが、グループのことで喧嘩別れして裁判までやったのですが、その後仲直り。ただ、現在も財閥グループとしては”クムホアシアナG”と”錦湖石油化学G”で別々のグループを率いています。ただ、錦湖石油化学は、アシアナ航空の株主であり、両グループの会長は兄弟でもあることから、オーナーの責任として100%減資を要求されると思うのですがこれを承諾するかは気になるところです。(たぶん、要求されれば応じると思いますが…)

 

すくなくとも1と2が見えてこないことには、何も始まりませんので、続報がありましたら、ご紹介していきたいと思います。

アシアナ航空のこれまでの流れがわからないという方は過去の記事をご覧ください! アシアナ航空に関する過去の記事はこちら!

 

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